コミュケーション・パターンの分類(information→attitudes→action)

コミュケーション・パターンの分類(information→attitudes→action)

日向清人のビジネス英語雑記帳:(続)学習者のためのコミュケーション・パターンの分類

ここで言う「概念」とは、抽象的なところでは、何かがあるとかないとか、あるいは距離がどうのといったことを話題にする場合に知っておく必要のある概念であり、具体的には、例えばグルメ談義に参加する場合なら、食材や調理法がそれぞれ何を意味しているか知る必要があることを意味します。

「機能」とは要するに「何のためにそれを言うのか」という目的のことです。例えば、概念機能アプローチによる代表的な英語教材と言える Jon Blundell らの Function in English (Oxford University Press) は、「同意する」「あやまる」「礼を言う」といった目的別の言い回しをまず大きく、 information, attitudes, action に区分して、それぞれにつきさらに小項目を設けてそれに対応する言い回しを列挙しています。

特に注目すべきはこの区分の立て方で、自分の感情や判断の大本となっているのは information で、そういった information に基づいて attitude が形成され、次いでこの attitude から一定の course of action が出てくるという枠組みによっています。なるほどと思うのが、information に関わる事柄、例えば、人の国籍や出身地といった話題を取り上げるときは疑問文が多く、また、それに対する回答もおのずと「スペインから参りました。マドリードの出身です」的な事実の表明が多用される点です。同じコミュニケーションでも、意思や感情の一方的表明が柱となる attitude の場合と、さらには相手に働きかけて何かを変えようという action の場合とも本質的に違っているわけで、区別する実益があるなと納得できます。